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しくろほすふぁみどじょうみゃくないとうよおよびじかまっしょうけつかんさいぼういしょくじゅつのへいようりょうほう
シクロホスファミド静脈内投与及び自家末梢血幹細胞移植術の併用療法 *

適応症
全身性強皮症(ステロイド又は少なくとも一種類のステロイド以外の免疫抑制剤に抵抗性を有するもの限る。)
療養内容
全身性硬化症のうち高度のびまん性皮膚硬化と内臓病変を有する重症例の5年生存率は50-60%と予後不良であり、また皮膚硬化や間質性肺炎による呼吸困難などのため日常生活の質は著しく低下する。これらの症例を治癒、寛解に導くために全身性硬化症において病態形成に大きな役割を持つ、自己反応性リンパ球を体内より一掃するため、大量免疫抑制療法に引き続き自己造血幹細胞移植を行う。具体的には、まずシクロホスファミド4g/m2と顆粒球・コロニー刺激因子(G-CSF)を用いて、造血幹細胞の骨髄より末梢血中への動員を行う。アフェレーシスによって造血幹細胞を含む末梢血単核球を採取後、自己反応性リンパ球を除去する目的でCliniMACSシステムを用いてCD34陽性細胞すなわち造血幹細胞を免疫学的に分離する。移植前治療としてシクロホスファミド200mg/kgの投与を行う事により自己反応性リンパ球の根絶を目指す。シクロホスファミドの大量免疫抑制療法は骨髄破壊的であるため、アフェレーシスで採取したCD34陽性細胞(2x106/kg以上)の移植によって骨髄レスキューを行う。このようにCD34陽性細胞に純化した後に移植すると、CD34陽性細胞すなわち造血幹細胞より再構築された免疫系は自己寛容が回復する(自己に反応しない)と考えられる。自己造血幹細胞移植は九州大学病院内の無菌病棟において、造血幹細胞移植に習熟した血液専門医と膠原病専門医が共同で行う。


(注)先進医療技術名に * 印がついているものは、「第3項先進医療技術」を表しています。

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