本治療は、軟性内視鏡を使用し、全身麻酔管理下で施行される。本治療に用いる高周波ナイフは、早期消化管癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)に用いられるもので、「内視鏡的組織の切断、切除、切開、焼灼、止血、凝固、蒸散、剥離等を行うため」の使用に薬事承認されている。
手順の概要は以下のとおりである。
1. 全身麻酔を施行する。
2. 軟性内視鏡を挿入する内視鏡は送水機能付きのものを使用し、送気には炭酸ガスを用いる。
3. 回収ネット等を使用し、憩室内残渣を全部摘出する。
4. 軟性内視鏡を用いてガイドワイヤーを胃内まで挿入し留置する。
5. 先端フードを装着し内視鏡を挿入。憩室隔壁を確認する。
6. 憩室隔壁に生理的食塩水を局注。
7. 高周波ナイフを用いて、憩室隔壁中央やや食道管腔よりの部分より粘膜切開を開始。
8. 粘膜下層に切開を進め、筋層を同定する。
9. 輪状咽頭筋を切開する。
10.切開部をクリッピングで縫縮して終了。