反復経頭蓋磁気刺激は、左前頭前野に連続した高頻度刺激を行うことで、背外側前頭前野、前部帯状回などの領域の機能を是正し、うつ症状を改善させる。わが国でも、2017 年9 月に承認、2019 年6 月から保険診療となった。薬物療法に反応しない中等症以上の成人うつ病患者に対して、反復経頭蓋磁気刺激による急性期療法が行われる。一方、治療抵抗性うつ病は再燃・再発しやすいことが知られているが、現時点では、保険収載されている治療抵抗性うつ病の維持療法はない。本先進医療では、急性期の反復経頭蓋磁気刺激療法に引き続き、反応あるいは寛解した患者に対して、維持療法として、週1回(前半6か月間)または隔週1回(後半6か月間)の反復経頭蓋磁気刺激療法を継続する。試験デザインは、多施設共同、前向き、縦断研究とし、主要評価項目は、維持期12ヵ月の再燃・再発率である。
(注)先進医療技術名に * 印がついているものは、「第3項先進医療技術」を表しています。